← トップへ2026.10.06 TUE
社長の声そっくり?AIなりすまし詐欺
AIで上司や社長の声・顔をまねて送金をせまる詐欺が海外で報じられています。見分けるより「決まった手続きと別の手段での確認」が大事な理由を、ビットとマウが話します。
かんたんまとめ
- AIで上司や社長の声・顔をまねて、送金や情報を求める詐欺が、海外で報じられている
- 電話やビデオ会議の相手でも、見た目や声だけでは信じきれない
- お金や情報の話は、決まった手続きと、別の連絡手段での確認を通す
マウ
ビデオ会議に社長が出てきて「すぐ送金して」って言われたら、ふつう送っちゃうよね?
ビット
そこが狙われているんだ。AIで社長や上司になりすます詐欺が、海外で報じられているよ。
セキュリティ会社のBitdefenderは、宣伝や講演などで公開されている写真・動画・音声を材料に、まねを作られうると説明している。
① 材料を集める
公開された動画・写真
公開された音声
② AIで声や顔をまねる本人そっくりのにせものができる
③ 本人のふりをして頼む
電話・ビデオ会議・メール
マウ
本当にそんなことが起きたの?
ビット
報じられた例が2つあるよ。声だけの例と、ビデオ会議の例だ。
声のなりすまし
エネルギー会社のCEOが、ドイツの親会社の上司だと思って電話に応じ、24万3,000ドルをだましとられた(Bitdefenderの記事)
エネルギー会社のCEOが、ドイツの親会社の上司だと思って電話に応じ、24万3,000ドルをだましとられた(Bitdefenderの記事)
ビデオ会議のなりすまし
英国のエンジニアリング会社Arupの職員が、にせのCFOらとのビデオ会議のあと、香港の5つの口座に送金。損失は約2,500万ドルと報じられた(CFO Dive)
英国のエンジニアリング会社Arupの職員が、にせのCFOらとのビデオ会議のあと、香港の5つの口座に送金。損失は約2,500万ドルと報じられた(CFO Dive)
マウ
じゃあ、どうやって見分ければいいの?
ビット
見分けようとするより、お金の話は必ず決まった手続きを通すのが一番。相手が本物でも、手続きを通せば困らないからね。
決まった手続きで進める申請や承認の流れに乗せる
いったん止めて確かめる別の連絡手段で、本人に直接たずねる
手続きを飛ばして送らない「至急」「内緒で」と言われても、応じない
送金の手続き電話やビデオ会議だけで送金を決めないルールにする
別の連絡手段いつもの電話番号やチャットで、こちらから連絡し直す
ひとりで抱えないあやしい依頼は上司や担当部署に共有する
マウ
こういう詐欺って、増えているの?
ビット
Bitdefenderは「増えている脅威」と書いているけど、件数の数字は確認した記事には書かれていません。
日本では、IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」の組織向けで、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて3位に入ったよ。
今回のポイント
- IPAの3位は、情報の入力や、AIの答えを確かめない使い方なども含む広い項目。なりすまし詐欺だけを指すものではない
- 経理・総務だけでなく、上司から急な依頼を受ける人みんなが対象になりうる
- 声や顔が本物そっくりでも、お金・情報の依頼は別の手段で確かめる習慣をつける
マウ
本物かどうかより、手続きを通したかどうかが大事なんだね。
ビット
そのとおり!今日のひとことは「急かされたら、止まって、別の手段で確かめる」だよ。くわしくはAIを使った詐欺・ディープフェイクの見分け方も見てね。
- ディープフェイク
- AIで作った、本物そっくりのにせの動画・画像・声
- ビジネスメール詐欺(BEC)
- 取引先や経営者になりすましたメールなどで、送金や情報をだましとる詐欺。最近は声や動画を組み合わせる手口も報じられている
参考記事:Bitdefender ↗CFO Dive ↗IPA(情報セキュリティ10大脅威 2026) ↗@IT ↗
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